水墨画を描くとき、最初に行う作業が墨を擦ることです。
墨はただ擦れば良いというわけではありません、
これから、水墨画を画くにあたって
心を整える役割もあるのです。
日々の色々な物事による
心の乱れを整え
作品の構想を思い浮かべ
やや瞑想状態になることが出来れば
最高の墨が出来上がり
準備が整うのです。
気分が乗らない日は
墨も描く絵も良い出来にはなりません
そのような日は
描かなくてもよいのです。
気分転換にスケッチにでも出かけ
自然からエネルギーをもらいましょう。
描く以前の精神が満ちたとき
最高の作品が生まれるのです。
よい作品を描くために
いかに日々の生活をよいものにするか
その事こそ水墨画を描く意味であると
私は思います。
成澤 聖空